聖書のお話 2025.07.06
【聖書箇所】使徒の働き8:26~40 【説 教 題】ピリポの宣教 【中心聖句】みことばを宣べ伝えなさい。時が良くても悪くてもしっかりやりなさい。 (Ⅱテモテ4:2) 【説 教 者】黒田 明 【新 聖 歌】435罪に沈む汝が友に 今回は、使徒の働き8:26~40に記されているピリポ…、そのピリポが宣教している姿を通して、「個人伝道」というものを取り上げてみたいと考えています。ご承知のとおり、聖書の中には多くの個人伝道の実例をみることができます。中でも、 その最も良い模範はイエスさま です。イエスさまは、あるとき、 アンデレという漁師 に個人伝道をなさいました。また、あるときには 人々から尊敬されていたニコデモという男性 や 人々から軽蔑されていたサマリアの女性 に対しても個人伝道をなさいました。 皆さんよくご存じのザアカイ もそのひとりです。そして、アンデレにしろ、ニコデモやサマリアの女性にしろ、またザアカイにしろ、救い主イエスさまとの出会いが、彼らにとって自分の人生を変える大きな出来事になりました。それゆえに、使徒の働きを読むと初代教会のクリスチャンたちは、このイエスさまを多くの人々に宣べ伝えました。このお方こそ旧約聖書に預言されていた約束のメシヤ(救い主)であることを、彼らは生き生きと人々にあかししていったのです。 そこで、今回は個人伝道の実例として初代教会のメンバーであり、かつその代表世話役7人のうちのひとりでもあったピリポという人物を取り上げてみたいのです。といっても、ご承知のとおり、人々を救うのは人間ではありません。神ご自身です。ですから、 ピリポという人物を扱うにしても、いったい神はどのような方法で人々をお救いになるのか…、今回はその辺のところに注目したい と思うのです。 本論Ⅰ.御霊による導き さっそくですが、いったい神はどのような方法で人々をお救いになるのでしょうか。ここからは3つのことがわかります。まず、 第1に「そこには、‘主の使い’あるいは‘御霊’による導きがあった」 ということ。26節と29節。ここからもわかるように、ピリポがサマリアからガザに下る道に行こうとしたのは、自分の考えや自分の思いつきから出たことではありませんでした。「主の使いがピリポに言った」とあるように、これを導かれたのは主の使いによることだったのです。 ...